もはや、平凡は、ピープルブックストアに乗っ取られているわけだけれども、そんな中でも、私の存在とは何かを考えたときに、古本の選書に私の好みも汲んでもらおうというアイデアが浮かんだ。
上手くまとまってたり、それっぽかったり、頭良さげだったり、文化的だったり、センスよかったり。
…それらは全て、私の星にはない。好みじゃない。
引き出しの隅にいたり、馬鹿にされたり、ダサかったり、とっ散らかってたり。渋かったり、カビ臭かったり、こびりついてなかなか落ちなかったり。隠されたり、誤魔化されたり、見て見ぬふりされたり、誰も触ろうともしなかったり。漬け物のような、埃のような、ミミズのような。
そんなものたちが、私の愛するものなので、そういう匂いのする本たちやそういう佇まいのものたちよどうぞ平凡へお越しください、とお願いした。
無難なものより、驚きを!ほっこりするより、鳥肌を!誰もが認めるセンスの良さよりも、空回りするぐらいの空気の読めなさを!
…そういう私の部分、ここ最近隠すように隠すように暮らしてきた気がするから、もうこれを機にやめていこうと思った。