平凡日誌

Webショップ「平凡」店主の日々の記録です。

曇り

仕事帰りにカワチ薬局による。パン売場をうろうろしていると、畑仕事のような、現場作業員のような、作業着を来たおじいちゃん2人が来た。1人がかごを持ち、1人は売場を案内しているような感じ。かごを持ったおじいちゃんは、パンが並ぶ棚を見て「こりゃ安いわ!いっぱいあるねぇ、安いわ!」と、初めて買い物に来たみたいに純粋に驚いていて、案内のおじいちゃんは「あっちの棚の方が安いよ。俺は水で溶かすお茶も買ってるよ」と、あれこれ説明して世話を焼いている。

それを見ている私は、なんだかとても幸せな気持ちになる。子供の初めてのおつかいみたいに見るもの全てに驚くおじいちゃんと、何も知らないそのおじいちゃんを守るように嬉しそうに教えるおじいちゃん。

あんな驚きを持って世界を観れたら。あんな優しさで誰かと向き合えたら。かわいいなぁ。いい関係だなぁ。おじいちゃん天使に2人も出会った私は、とても幸せ者だ。

 

風強暖

Jakeさんが新しい曲を出した!7月には新しいアルバムを出すらしい!

安定の温泉感である。私が今リアルタイムで好きなアーティストはJakeさんとMichaelおじいちゃんとJoannaさんとDanさんのBIG4なので、とても嬉しい。皆さん日本に来なそうな人達なのが残念だけど、いつか生で観たい。外国の小さな居酒屋で、お酒飲みながらライブ観れたら最高だなぁ。やっぱ英語喋れるのっていいよねぇ。誰かBIG4のうちの誰かを日本に呼んでくれないだろうか。とりあえずMichaelおじいちゃんを誰か呼んでくれないだろうか。絶対チケット売り切れると思うんだけど。ひとまず、Michaelおじいちゃんのライブを観る未来にChannel合わせてMy Lifeを送るとしよう。

 

暖かい

Instagramのおすすめで、私の大大大大好きな場所が紹介されていた。見つかってしまった。やめてくれ。本当にやめてくれ。あの静かな空間を静かなままにさせておいてくれ。おじさんおばさんはもう年だからそっとしておいてくれ…

なんていう世の中だ。心地いいと思った場所は自分の中だけに留めてほしい。信頼できる人にだけ、伝えてほしい。必要な人が必要なタイミングで自然に出会えればいい。なんで皆自分でどうこうしたがるんだ。他人をどうこうしたがるんだ。知識だけ増やして、なんで自分自身でドアを開けようとしないんだ。誰かに開けてもらえなければ、何処にも行けない人達。自分で開けたような面して、土足で踏み荒らしていく。自分の体ひとつで飛び込んで、その感覚だけを信じてみやがれ。

次から次へと出てくる情報に上書きされて、皆がさっさと忘れてくれたらいい。その場所が必要な人だけに残って、その他大勢は新たな獲物に群がればいい。

人生の波乗りの感覚を少し掴んだ所だったのに、あっという間に心が乱された。本当にショック。誰もいない空間で、あの角の席に座って、外の木々を眺めながら、団子と濃い緑茶でぼーっとする時間がなくならないように。おじさんおばさんがへとへとにならないように。あのお店の時間の流れが変わらずにこの先も存在できるように。まぁ、あの空間は人間のごちゃごちゃなんか飲み込んじゃうぐらいの懐の深さだけどさ。最近の人間の浅はかさと欲の深さは本当に尋常じゃないので、神様、よろしく。

 

 

 

曇り

なんだかすっきりしない天気が続いている今日この頃。私の気分もすっきりしません。

自分の意見をはっきり言うって、とても勇気のいることです。それが顔も知らない、文章だけのやりとりだとさらに難しいです。私の場合、相手を目の前にした方がはっきりものが言えます。それで仕事を転々としてますナウ。それはそれでどうなんだ問題。

でもやっぱり、なんか違うとか、もやっとしたことは、誤魔化しちゃ駄目だ。自分はこう思っている、感じている。それを伝えて相手が怒るか怒らないか分からないのがとても怖い。いい人を装いたくなったりする。でも、びびって心と言葉をちぐはぐにさせてしまうことの方が、私はもっと怖い。

だから、平凡での顔の見えないやりとりの中で、困ることを伝える機会が今まで何回かあったけど、毎回、怖いけどはっきりと簡潔に伝える方を選ぶ。こんなこと書いて、口コミで平凡最悪ですとか広がって炎上したらどうしよう…という謎の自意識過剰とも言える最悪の事態を考えたりしてめちゃくちゃ怖いんだけど(口コミ広がるだけの知名度ないのに!)、いつも背中を押してくれるのは、心と言葉をちぐはぐにしたくないという腹の底からの想いだ。それをやったらお仕舞いよ!

それは、困ることも、嬉しいことも、申し訳ないことも全部同じ気持ちでやっている。そして、たまに頂くお客様からのとても優しいありがたい言葉に救われたりする。本当に、救われている。少し、恥ずかしくなる。

意地悪なんかしたくない。嫌な気持ちにさせたくはない。悲しい気持ちにさせたいわけじゃないし、怒らせたいわけでもない。でも、腹の底からの言葉を、ちゃんと体から出したい。

なにかを表現するってとても大変なことだなと、小さなやり取りの中で感じる。苦手すぎるんだけど、もっと怖がらずに表現する力を身に付けたい。相手がどう受け取るかは関係なく、自分が感じた感覚を、純粋に外に出せる人で在りたい。

 

くもり

うちの庭には、引っ越して来た時にぶつ切りにされていた植物がいくつかあって、名前が分かるものも分からないものも皆春になるとすくすく綺麗な緑の芽を出したり、花を咲かせたりする。

今、雪柳がとても真っ白な花を溢れんばかりに咲かせている。

自分の子供が一番可愛い、みたいな心持ちで、うちの雪柳が一番綺麗で可愛いと思っている。それぐらい綺麗。桜もいいけれど、雪柳を見てると冬の美しさが思い出されて切ないような気持ちになる。来た春と、去る冬を、じんわりと味わう。あぁ、可愛い。

晴れ、雨、曇り、雨

昨日まで郡山、からの今日は東京。

まぁ、特に用事はないんだけど、ひとまず食べたかった按田餃子に行くために代々木上原へ。案の定並んでるので、近くの古本屋で本を見ながら山本周五郎さんの本が100円だったので買う。店へ向かうもまだ列があるので、本を読みながら待つ。私の存在が見えなかったみたいで、結構時間がたってから先の2人組が案内されたあとに少しびっくりされて、すぐ通してもらう。カウンターは空いてたみたい。

水餃子定食とサッポロラガー中瓶!外は汗ばむ感じだったので最高。水餃子も美味しい。ビールに合う。ふと上を見ると、色紙が飾ってあってなんとなく読めたので、お会計の時に「あのサインは加山雄三さんですか」と聞くと、そうだった。開店当初ぐらいに来たらしい。加山雄三も食べたんですね、とお姉さんに確認して店を出る。次は胡瓜とパクチーの餃子に麺と豚煮でお酒を飲みたい。近くにあればいいのに。とても美味しかった!23時まであいてるから、夜行ってみるのもいいな。

その後、歩いてとある珈琲屋に向かった。数人並んでたけどカウンター席が空いたのですぐ座れた。利用が1時間ということで、山本さんの続きを読む。途中雨が降りだしそわそわ。なんだかオーダーするところに人が増えてきたので行くか!と席を立ち、ご馳走さまでしたと言おうと思ったのだけど、お店の人は常連さんや外国のお客さんを相手にお話をしていて、誰も私の存在に気が付いていなくて、言える隙もなかったのでそのままスッと店を出る。

カウンターにカップあるけどトイレだと思ってしばらくそのままなんだろうな…とか思いながら、寂しい気持ちになる。忙しいだろうし、別にいいんだけど。たまたまそういうタイミングだったんだろうと言い聞かせながら、でも悲しい気持ちは消せないのだった。嫌いよりも無関心が辛いって、こういうことね。

本降りだったのでコンビニで傘を買うも、駅に着くと雨はやんでいた。

郡山に行って源氏でビールと豚肉食べたい。別に会話なくていいから、テレビ見ながらおじいちゃんの豚を焼く姿とか、ママさんのサラダを盛り付ける姿を見てビール飲みたい。

ちょっとオセンチになってしまった。入社式だったのだろう、リクルートスーツ姿の若者達がワラワラとビルから出てきた。また雨が降りだしたようだ。

暖かい

友人に誘ってもらいとあるライブを見に郡山へ。せっかくなので一泊。

友人達と別れ、夕御飯をとある駅前の老舗の洋食屋で食べることにする。店に入るとカウンターがほぼ埋まっていて、一番隅っこの席へ座る。

隣の常連さんが、店主の老夫婦と健康第一の話をしている声をBGMにしながらビールを飲みつつ定食を頂く。途中子連れ客の来店を断りつつ、ゆる~い時間が流れる店内。そんなこんなしてるうちに周りが皆帰り、私だけになる。

少し前からキリンラガーの中瓶をぐびぐび飲み始めていた店主のおじいちゃんが、新聞片手におもむろにテレビのチャンネルをかえる。年始にやる予定だったけど地震のため放送されなかったお正月の演歌?懐メロ?番組が流れる。おじいちゃんはテレビのボリュームをあげ、「明けましておめでとうございます~」という季節外れのご挨拶がカウンターの上を駆け抜ける。

もっと近くで見なよ、というおばあちゃんの謎の声かけにより、もう食べ終わって帰ろうとした私は席を移動し、テレビの目の前に座り田原俊彦の歌を聴く。トシちゃん老けたがダンスのキレはすごいぞ。

やっぱり紅白よりこういう歌番組のがいいですよねぇ~紅白はうるさくって、などと話ながらなんとなくテレビを見ていると、常連の若い男性客が入ってきた。

ゆっくりしていて大丈夫だよとおじいちゃんは言ってくれたけれど、お客さんがおじいちゃん達と楽しげに話しはじめたし、追加ビールは飲みすぎなのでお会計をして帰る。

短かったけど、なんだかとてもいい時間だった。自分の祖父母にしては若いし、親にしては年取ってる二人だったけれど、親戚んちに遊びに来たみたいでとても暖かい気持ちになった。この店に来るためだけに、郡山にまた来たい。やっぱり私はこういう店が好きだな。