平凡日誌

Webショップ「平凡」店主の日々の記録です。

風強し

ここ数日、P氏が仕事で家にいない。なので、晩御飯何を作ろうか、なんてことを考えなくてもいい。料理が好きじゃないので、とても開放的な気持ち。

そりゃ食べられるなら美味しいものや丁寧に作られたこだわった食べ物なんかも食べてみたいが、とにもかくにも、料理が好きじゃない。嫌いじゃないけど、好きじゃない。

ということで、昨日から何を食べているかというと、けんちん汁だ。ある野菜を全部切り刻んでぐつぐつさせただけ。けんちん汁大好き。子供の時から、晩飯が金色のでかい鍋でぐつぐつしてる熱々のけんちん汁の日は、お腹が痛くなるまでおかわりした記憶がある。大事なポイントは、火傷するぐらい熱々にして頂くこと。

仕事も休みなので、昼、けんちん汁。夜、けんちんうどん。翌朝、ホットドッグ。翌昼(今)けんちんうどん再び。全く苦じゃない、むしろ自由。ここに漬け物とかあったらいいなぁなんて思うけど、ないし。夜は、最後のけんちん汁に、残ったうどんの麺で焼きうどんにしようかとも思うが、なんせ料理が好きじゃないので、またけんちんうどんでもいいかなとも思っている。

丁寧な暮らしやセンスがある暮らしが素敵と言われどれくらいが経ったのか。きっとそれを書けば売れるんだろう、本屋に並ぶ雑誌はそんな文字ばかり。それに自由を感じてるならいいんだけど、というか、そういう人がいてくれるから美味しい物が食べられるんだけど、私には窮屈でしょうがない。まぁ、こんな人がいてもいいじゃないか。毎日毎日作らなくたっていいじゃん。毎日同じもん食べてたっていいじゃん。毎日三食ご飯と漬け物と味噌汁が最終的な希望。特別な物は外で食べる。

さっき、杉浦日向子さんの「江戸へおかえりなさいませ」を再読していたら、杉浦さんも似たような休日を過ごしていたので安心した。料理は好きそうだけどね。ただ、「なんかおいしいもの」という文章の中で、「おいしいといわれているもの」(レストランのディナーのようなもの)を結婚に、「なんかおいしいもの」(部活帰りの肉まんのようなもの)を恋に例えているんだけれど、いや、それはたぶん逆じゃないですかねぇ、と心の中で思った。